五目組地理図
五目組(陸奥国耶麻郡之十一)
此地府城の北に當り本郡の中程にあり、東は小田付組に隣り、西は本曾組に接し、南は小荒井組慶徳組につづき、北は重山連り米沢領出羽国置賜郡に界ふ、、、東南は平衍の地に接し西北に衆山連り東を日中西を濁川流れ、中間に平山ありて南北に綿延す、村里多くは山麓に碁布し、薪樵の便よく田圃少からず、花候農務広平の地に比すれば七八日を差ふ、日中・水澤・野辺澤・黒川・熱塩等の諸村は、凍雪を踏て深山より薪材を伐り、雪消て後渓流に下し府下に運送す、日中流木と稱し土民の薪とす、山岩尾・日中・水澤・野辺澤・黒川・百木・田中等の村々は、濁活蕨を採り熊羚羊をかり、炭山灰を焼紙を漉き、搗栗乾柿を製す、又山岩尾・野辺澤及五目村端村大平・黒岩等の所にて、「ヲンノレ」「サンマイバリ」と云木にて雪舟を造り、「ブナ」と云木にて「コスキ」を作り、府下に出し生産の資とす、加納荘と稱し百木郷に隷する村二十一(五目村・根岸村・下谷地村・鷲田村・上三宮村・赤崎新田村・吉志田村・赤崎村・日中村・黒川村・野辺澤村・金屋村・針生村・上野村・百木田中村・中河原村・山岩尾村・岩尾村・半在家村・五分一村・譲屋村)あり、余は郷名を失ふ、共に岩崎荘と稱す、凡二十六箇村あり、
五目組上十三箇村
五目村 小名・添田 端村・棘原(ばらはら)・大平・黒岩・木地小屋、
根岸村 端村・十間館・畠中、下谷地村、鷲田村、上三宮村、
吉志田村 端村・新屋敷、赤崎村、 中村 端村・堰根・下中村・百目、
宇津野村 端村・坊平、栗生澤村、熱塩村 端村・間瀬・水澤